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起業家の共通点は「チャレンジャー」であること | EDGE-PRIME Initiative | 2023年8月講義レポート

2023年、高校生向けのアントレプレナーシップ教育プログラムが始まりました。

本プログラムは、文部科学省事業である「高校生等へのアントレプレナーシップ教育の拡大方策:EDGE-PRIME Initiative」に基づき、山形県鶴岡工業高等学校と山形大学アントレプレナーシップ教育研究センターが協働して、高校生向けのアントレプレナーシップ教育を開発するものです。

※これまで山形大学アントレプレナーシップ教育研究センターでは、将来の創業者となり経済の担い手となる高校生・大学生に加え、研究者、社会人(企業人)まで幅広い層に対応した3つのカテゴリーの人材育成プログラムを実施してきました。詳しくはこちらをご覧ください(https://yu-entrepreneur.net/program

テーマは「鶴岡から次世代産業を創ろう!」
期間は、2023年4月~2024年3月。年間35コマ分の「総合的な探究の時間」の授業を実施します。
対象学年は2学年(166名)、班ごとにビジネスプランを練り、中間発表、最終発表を行います。

2023年6月の授業の様子はこちらをご覧ください。
「鶴岡から次世代産業を創ろう」山形県立鶴岡工業高等学校との協働プログラム始動 | EDGE-PRIME Initiative | 2023年6月講義レポート

本記事では、8月23日に実施した講演「起業家の体験談」についてご紹介いたします。

こちらの記事は主に下記のような人向けの記事です。

  • 「高校生アントレプレナーシップ教育」に興味のある人
  • 「探究力・課題解決能力の向上」に興味のある人
  • 「起業」に興味のある人

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目次
1. 授業(2023年8月23日)
 ・「講演:起業家の体験談」
2. まとめ
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1. 授業(2023年8月23日)

「講演:起業家の体験談」

山形大学 教授
アントレプレナーシップ教育研究センター センター長
小野寺 忠司(おのでら  ただし)氏

2012年NECパーソナル執行役員を経て、レノボ役員に就任。世界最軽量PC開発ではBest of CES Awards 2015ベストPC賞を受賞した経歴を持つ。新しい取り組みとして人工知能開発をSRI(旧スタンフォード大学研究所)と共同開発しベンチャーを設立。

2017年4月レノボを退職して山形大学へ。山形大学 国際事業化研究センター長、その後有機材料システム事業創出センター長を経て、2022年アントレプレナーシップ教育研究センターを設立し、イノベーション創出に向けた開発やアントレプレナー教育、企業経営指導、起業家育成を行い5年間で16社のベンチャーを立ち上げた。

インタビュー記事はこちら(https://emotional-link.co.jp/onodera-prof/


講演では、小野寺先生の司会のもと、アントレプレナーシップを持った3名の起業家と鶴岡工業高等学校の校長先生を含めた4名の講師より、これまでの経験や成功例・失敗例についてお話していただきました。

講演の様子

keiki liʼiliʼi 株式会社
代表取締役
浅野 佳織(あさの かおり)氏

食物アレルギー特定原材料等28品目を一切使用しないアレルギー対応離乳食

浅野氏「アレルギーを持つ子供たち、親のみなさんを助けたいという想いで起業しました。成功するポイントは自分の足で稼ぐことだと思います。まずはチャレンジすること、これが重要です。」

株式会社TOMUSHI
代表取締役
石田 陽佑(いしだ ようすけ)氏

昆虫の力でゴミを資源化し、 世界の資源不足を解消

石田氏「やるかやらないかを現時点での実現可能性で判断するのではなく、自分の好きなことに取り組んでチャレンジすることが重要です。私は大好きだったカブトムシでビジネスを始めました。」

株式会社Genon
代表取締役
高原 千晶(たかはら ちあき)氏

皮膚科医療の課題を解決するアプリ

高原氏「起業のきっかけは、“モテたい”から始まったんです。私自身アトピーに悩んでいたこともあり、皮膚科の課題解決をしようと思い会社を立ち上げました。日々、プロダクトを作る面白さと経営の面白さを感じています。」

山形県立鶴岡工業高等学校
校長
平山 豊(ひらやま ゆたか)氏

県内屈指の歴史と伝統を誇る工業高校

平山氏「色々なことを自分事として受け取り、挑戦することが大切です。私も、生徒の皆さんとソーラーカーの製作に取り組み、大会に挑戦したこともありました。」

講師の皆さんより、自分の体験談をもとに、これまでの取り組み事例とその時の想いをお話しいただきました。

その後、小野寺先生司会による、パネルディスカッションを実施しました。

パネルディスカッションの様子

質疑応答の様子
質疑応答の様子

授業の最後には、Googleのアンケート作成・管理ツールの「Google Forms」を利用して、生徒の皆さんは、このプログラムの評価指標として独自に作成したルーブリックによる自己評価と、この日の授業のアンケートを行いました。

アンケートの様子

2.まとめ

本記事では、起業家精神を持った4名の講師による講演の様子をご紹介いたしました。

講師の皆さんの講演では、机上だけではない現場の声や『実践的な学び』を得ることができました。

高校生の皆さんはこれからビジネスプランの作成を行った後、10月には中間発表を行います。

チーム毎にどんなプランを発表するのか楽しみですね。