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未来を創る若者たち、鶴岡工業高校のビジネスプラン発表会 | 2023年度講義レポート

2023年、高校生向けのアントレプレナーシップ教育プログラムが始まりました。

本プログラムは、文部科学省事業である「高校生等へのアントレプレナーシップ教育の拡大方策:EDGE-PRIME Initiative」に基づき、山形県鶴岡工業高等学校と山形大学アントレプレナーシップ教育研究センターが協働して、高校生向けのアントレプレナーシップ教育を開発するものです。

※これまで山形大学アントレプレナーシップ教育研究センターでは、将来の創業者となり経済の担い手となる高校生・大学生に加え、研究者、社会人(企業人)まで幅広い層に対応した3つのカテゴリーの人材育成プログラムを実施してきました。詳しくはこちらをご覧ください(https://yu-entrepreneur.net/program

テーマは「鶴岡から次世代産業を創ろう!」
期間は、2023年4月~2024年3月。年間35コマ分の「総合的な探究の時間」の授業を実施します。
対象学年は2学年(166名)、班ごとにビジネスプランを練り、中間発表、最終発表を行います。

2023年6月の授業の様子はこちらをご覧ください。

https://yu-entrepreneur.net/archives/1188

本記事では、2023年10月の中間発表と2024年2月に実施した最終発表についてご紹介いたします。

こちらの記事は主に下記のような人向けの記事です。

  • 「高校生アントレプレナーシップ教育」に興味のある人
  • 「探究力・課題解決能力の向上」に興味のある人
  • 「起業」に興味のある人

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目次
1. 中間発表(2023年10月11日)
 ・発表
 ・発表した高校生の感想
2. 最終発表(2024年2月28日)
 ・開会式
 ・発表
 ・表彰式
3. まとめ
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1. 中間発表(2023年10月11日)

2023年10月11日、「鶴岡から次世代産業を創造する」をテーマに、山形県鶴岡工業高等学校にて中間発表が行われました。

会場風景

・発表

この中間発表では、いくつかのグループに分かれた高校生たちが、自ら考えたビジネスアイデアをまとめた資料を用いてプレゼンテーションを実施しました。

発表風景
発表風景

各プレゼンテーションの後には、講師陣による質疑応答を行いました。

質疑応答の様子
質疑応答の様子
質疑応答の様子
質疑応答の様子

講師の先生からいただいたアドバイスを参考に、各チームは2024年2月に実施する最終発表までにビジネスプランを磨きます。

休憩中の様子

発表間の休憩時間中、発表を終えた生徒たちは、講師の先生方にフィードバックを求めて積極的に質問していました。

この中間発表は、高校生たちにとって大きな刺激となり、学びの多い経験となりました。

・発表した高校生の感想

〇女子生徒

アイディアを出すことが難しく、アイディアを出しても既にあるものも多かったりと、アイディア出しに苦戦しました。また、発表の資料作成時には、顧客からの視点を考えていなく、これだったら作りやすいなと、作り手の視点で考えてしまったなと反省しました。

〇男子生徒

自分達ではいいなと思っていたことでは、他の人はいいなと思っていなかったりすることに気がつくことができて、すごく良い経験になりました。先生の話を聞いて、どんな相手に売るのか、ここを明確にするのが重要だと感じました。
あまり発表に慣れておらず、今回はすごく緊張してしまった。これまではビジネスプランのことだけを考えていましたが、今後は伝える力を身に着けていきたいと思いました。

発表自体は緊張する経験でしたが、今後はプレゼンテーションスキルの向上に努めたいとの意欲を示しています。ビジネスプランの開発に集中してきたものの、これからはそのプランを伝える力、つまりコミュニケーション能力を高めていきたいと感じている様子です。

2. 最終発表(2024年2月28日)

2024年2月28日には、一年間にわたる活動の成果を集約した最終発表が実施されました。

この発表では、参加した生徒たちが聴衆に向けて成果を分かりやすく伝えることを目指し、その過程で思考力と表現力のさらなる向上を目指します。また、このイベントは2年生だけでなく、1年生も聴講しました。1年生にとっても、来年度の探究活動への関心を高める貴重な機会となりました。

初めに鶴岡工業高等学校の校長と山形大学アントレプレナーシップ教育研究センター長の挨拶を行いました。

会場風景

・開会式

山形県立鶴岡工業高等学校
校長
平山 豊(ひらやま ゆたか)氏

山形大学 教授
アントレプレナーシップ教育研究センター センター長
小野寺 忠司(おのでら  ただし)氏

・発表

事前の選考を経て、全10班がこの最終発表会でのプレゼンテーションを行いました。発表時間は7分、質疑応答・審査は5分です。

発表風景
発表風景
発表風景

質疑応答の時間では、講師の先生方から貴重なコメントをいただきました。さらに、聴講していた1年生からも積極的に質問が投げかけられ、1年生にとっても非常に有意義な学びの機会となりました。

質疑応答の様子
質疑応答の様子
質疑応答の様子
質疑応答の様子

・表彰式

表彰式では、1位、2位、3位に輝いたチームと、オーディエンス賞を受賞したチームの合計4チームが表彰されました。

表彰式の様子

3. まとめ

この発表会を通じて、高校生たちはアイディア出しの難しさや、伝えることの重要性に気付くことができました。

今回の経験は、参加した生徒たちにとって、将来の活動への大きな励みとなりました。これまで「モノづくり」を勉強してきた鶴岡工業の生徒は、これからは「コトづくり」にも挑戦していくことでしょう。